アメリカがNAFTAを離脱表明?日本への影響は?自動車株? 

米国がNAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉次第では離脱を表明すると騒がれています。NAFTAとはアメリカ、カナダ、メキシコの関税なしの自由貿易の協定なので、NAFTA離脱はアメリカへの輸出に関税がかかることになります。

トランプ政権になってからTPP不参加が大きな話題を呼びましたが、NAFTA再交渉・離脱こそが世界情勢を揺るがすとも言われてきました。

アメリカがNAFTAを離脱した場合、カナダやメキシコへの影響、それに伴う日本への影響、また噂されている自動車株への影響などを探っていきます。

アメリカがNAFTAの再交渉をしたい理由

 

NAFTA(北米自由貿易協定)は、アメリカ、カナダ、メキシコ3カ国間で結ばれた経済協定。関税をなくして自由に貿易をする協定です。

アメリカはNAFTAをなぜ再交渉や離脱表明するのでしょうか?

理由はメキシコの労働者にアメリカ労働者の仕事を取られているからです。

メキシコは、アメリカへの関税なしの輸出をアピールして海外から工場などの建設を誘致していました。日本からは日産自動車やホンダ、マツダ、新工場を作るのトヨタ(2020年前半から稼働予定)などの企業が進出しています。

メキシコへの日本企業の進出は、2017年には1000社に到達したと発表されました(メキシコの政府系投資促進機関より)。

日本の企業がメキシコに自動車工場を作るメリット

 

労働賃金が安い。日本やアメリカ、ドイツと比べるとメキシコは低い賃金水準になっています。人口が1億2700万人で、安くて豊富な労働力は、生産拠点を作る際に重要です。さらにメキシコの賃金水準は、この25年間ほぼ横ばいで推移しているそうです。

輸送距離が近い。アメリカまでの距離が近く、地続きになっています。南北アメリカ大陸の間にあるので、アメリカだけでなく南米諸国への輸出も容易できます。

世界中の自動車市場とのFTA(自由貿易協定)。メキシコはEU含む45ヵ国以上とFTA(自由貿易協定)を締結しています。

1982年の債務危機をきっかけに市場開放を進めたメキシコは、現在は世界中の自動車市場とアクセスすることができます。

日本の自動車企業は、「日本で作ってアメリカに輸出する」と関税がかかりますが、「メキシコで作ってアメリカに輸出する」と関税がかかりません。メキシコからの自動車輸出が魅力的であることが理解できます。

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カナダは?

カナダは自動車、化学工業、鉱業、食品、紙、魚加工、石油、天然ガスが主要な産業として強く、アメリカとの貿易は、輸出の75%、輸入の50%を占めています。輸出品目、輸入品目ともに自動車や機械類が多いです。

2017年11月、TPP11に参加しているカナダは最終的に大筋合意に応じたものの、TPP合意を受け入れた場合に米国との北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で不利になるとの思惑で、TPP合意にサインをしないという事もありました。

2018年1月にはカナダ政府が米国が輸入品に課している制裁関税は国際ルールに違反しているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表しました。

NAFTA再交渉や離脱についてアメリカと駆け引きしています。

アメリカがNAFTAを離脱したらどうなる?

 

NAFTA離脱でアメリカはどうなる?

トランプ大統領は、自動車関連に関しては、アメリカ労働者の雇用がメキシコ人労働者に奪われている現状からアメリカ人労働者の雇用を増やすことの為に戦っています。

その反面、農業や畜産業ではカナダ、メキシコとの貿易が盛んなため関税がかかるようになると輸出量が減り農業、畜産業側の雇用が減りそうです。

また貿易協定の破棄は世界中の国からの信頼度が落ち、アメリカの影響力が低下するのではないかと思われます。

 

NAFTA離脱でカナダはどうなる?

カナダは国内の自動車やアルミ、エネルギーなどの産業で輸出量が減少しそうです。

カナダの輸出品の4分の3は米国向けで、カナダ産アルミニウムの輸出先は米国が最大です。

 

NAFTA離脱でメキシコはどうなる?

自動車および自動車部品のアメリカへの輸出が減少します。

アメリカへの輸出に関税がかからないと誘致してきた自動車企業の生産量の低下や労働者のリストラが進むのではないかと思われます。

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NAFTA離脱で日本への影響

日本だけに限ったことではないのですが、世界中に経済的なショックが波及して不況になると思われます。

メキシコに自動車工場を作っている企業は日本だけだはなく、ドイツなどの有名な自動車企業が進出しているので、日本の自動車株の下落だけでなく世界的に自動車株は値下がりしそうです。

また世界が不況の時には、避難先として比較的安全な日本円が買われることが多く、いわゆる円高になります。

安倍首相の政策では、円安にすることで景気回復をさせようとしているので、円高になることにより日本経済にまた長く続く不況が訪れるのかもしれません。

 

果たしてアメリカのNAFTA離脱はありえるのか?

現段階では、

メキシコ・ペニャニエト大統領は「3カ国に恩恵をもたらすNAFTA再交渉の妥結について楽観視している」

カナダ・フリーランド外相は記者団に対して「米国は再交渉が始まる前から離脱の可能性を明確にしてきた」と指摘し、「カナダはそれを深刻に受け止める必要がある。そのため、政府は起こり得る全ての事態に備えている」

アメリカ・ライトハイザー通商代表部(USTR)代表は「NAFTA再交渉で素晴らしい仕事をしている。米国はNAFTA再交渉が実現しなければ、協定から離脱するだろう。」

とニュースになっています。

また、トヨタはメキシコに新工場を作るとトランプを怒らせていましたが、2018年1月に「トヨタ自動車とマツダは米アラバマ州ハンツビルに16億ドルを投じて新たに自動車工場を建設する。」というニュースで喜ばせました。。

2016年の大統領選では、トランプ現大統領がヒラリー・クリントン候補に28ポイント差をつけて勝利したのがアラバマ州で、トランプからトヨタ・マツダは優遇されるのではないでしょうか。

まとめ

現段階では、NAFTA3か国の深い関係から離脱は考えにくいとは思っていますが、トランプ大統領なら決断してしまうのかもしれません。

もし離脱があれば、カナダ・メキシコからのアメリカへの自動車関連の輸出に関税がかかり、自動車関連株価は値下がりすると考えられています。

自動車関連以外にもNAFTA間での貿易は多岐にわたるので、世界経済にも多大な影響を与えて世界的に見て不況に進んでいくとみられています。

世界経済が不況によって、日本は円高になると思われます。

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